■オートチャーティストとは

オートチャーティストとはSaxoTraderGOで取引できる商品のチャート分析を自動で行い、確率が高いと考えられる売買戦略を表示する取引支援ツールです。チャート分析はテクニカル分析でも最も基本かつ重要なチャートパターン(各種の反転、継続パターン)、キーレベルパターン(トレンドライン)、フィボナッチパターン(リトレースメント等)が完成した場合、あるいは形成中に一覧表示されます。一覧表示では、各種パターンの詳細、取引を行う場合のターゲット等の情報が表示され、表示する情報をフィルターで絞り込むことが可能です。この売買戦略レポートでは、この一覧表示の中から翌週にも有効と考えられる通貨ペアを毎週3通貨ペア、ピックアップしていくこととします。

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オートチャーティスト・チャートパターン分析入門

■先週のレビュー

まず、先週のストラテジの振り返りです。先週はノルウェークローネのピックアップが目立ちましたが、3つのポジションを合わせると全力でユーロ買い・ノルウェー売りのポートフォリオとなっていました。結果を見ていきましょう。

(1)GBPNOKの買い(シグナル点灯8月15日)TP=10.7925、SL=10.6645

先週執筆時点のレートが10.7222、その後のレンジは10.6958~10.8519でした。先週買いたように執筆日の16日はノルウェー中銀の理事会、声明の内容は「金利は現状維持、次回9月に利上げの可能性が高い」とコンセンサス通りに7年ぶりの利上げを示唆しました。理事会後は噂で買って事実で売るというほどの動きでは無かったのですが、ノルウェークローネの売りが目立ち、GBPNOKでは執筆日のNY市場でTPがつきました。+703ポイントの利益となりました。大台が10なので実質的には+70.3pipsというイメージ。

(2)EURNOKの買い(シグナル点灯8月15日)TP=9.6271、SL=9.5185

先週執筆時点のレートが9.59133、その後のレンジは9.57174~9.73789と、GBPNOK同様にノルウェー中銀の理事会後はノルウェークローネ売りが強まり、直後にTP水準に到達しました。こちらも大台が10に近いためポイントを10分の1に換算して+35.8pipsの利益です。利食い後の上げの方がはるかに大きいということは、それだけ対ユーロでの動きの方が大きかったことを意味します。ということで3つ目のポジションもいい感じです。

(3)EURGBPの買い(シグナル点灯8月15日)TP=0.8990、SL=0.8896

先週執筆時点のレートが0.89458、その後のレンジは0.89241~0.9043と、こちらは執筆直後からユーロが買われる動きを見せました。ブレグジットに対する不透明感が強まったことや、トランプ大統領の欧州を名指ししたドル高けん制発言の影響も受け、ユーロは対ポンドでは一貫して上昇する動きを見せました。21日の東京市場でTPに到達し、+44.2pipsの利益となりました。

今週も先週に続いて全勝、TPの水準をはるかに超える動きを見せたのも先週と同じ。選択肢が少ない中でラッキーな面が大きいと思いますが、うまく使えばオートチャーティストが強力な武器になることが実感できますね。お使いでない方は、マニュアルも整備されていますので、ぜひご自身のトレードに活かされることをおすすめします。

■トランプ大統領のドル高けん制発言

今週のトランプ大統領によるドル高けん制発言は20日のNY市場で中国と欧州を通貨安に誘導していると名指しで批判しました。同様にFRBの引き締めスタンスについても批判し暗にスピードの速い利上げをけん制していますが、今回の流れは7月19日のドル高けん制発言とまったく同様です。7月19日にトランプ大統領は、強いドルは米国に不利、FRBの追加利上げを喜ばしくない、と基本的にドル高けん制、FRBの利上げけん制という為替政策と金融政策2つに対する意見は一貫しています。

金融政策はFRBの管轄で、行政府であるホワイトハウスやトランプ大統領が口を挟むことはおかしなことですが、年内2回の利上げの間には中間選挙もありますので、さらなる利上げがドル高に繋がる思惑をさけたいということと、株式市場に与える悪影響を排除したいという考えであると見られます。いっぽうで為替政策は、財務省や大統領の管轄であり、極端な話何を言っても問題ないのですが、ムニューシン財務長官は長期的には強いドルは国益と歴代財務長官と同じ発言をしてはいるものの、短期的にはトランプ大統領同様にドル高に対する懸念を持っていそうです。最近では具体的には言及しないものの短期的に強すぎるドルに対して否定的な発言を出したことがあるのは皆さんもご存知の通りです。

ドル高も米国の企業収益に対して悪化材料となり、第二四半期の業績発表でも具体的にドル高の悪影響を懸念する企業もありました。この場合、ドル高が株価にも影響する可能性があり、トランプ大統領としては中間選挙までは現状の強い株式市場の地合いを崩したくない、という明確な目的を持った発言であると言えそうです。また、ドルインデックスを見ると、7月19日の発言はそれまで何度か試していた95を明確に超えた時、今回は96台へと続伸後に自立反転して下がって来たところでの発言で再び95を割り込んでいます。かなりうまい介入担当者による口先介入のようにも感じられ、今後もドルインデックスが95を超えている状況の時には、ドル高けん制発言がでやすいと個人的には考えています。

■今週の特徴

今週のオートチャーティストは選択肢としては、いくつかあったのですが、4時間足に限定すると既にパターンが壊れている(当初想定したパターンを抜けた後に動きを継続していない)ケースも多かったため、2つは北欧通貨関連、もうひとつはたまにはマイナーな組み合わせからということでカナダクロスとしました。

2つの北欧通貨に関しては先週の執筆時点以降、ノルウェークローネだけでなく北欧通貨全般での売りが目立ちました。一週間という時間の中で売られるスピードが速く、いったん調整局面として北欧通貨に買い戻しが入りやすいのではないかと考えたことからのピックアップです。もうひとつのカナダクロスは、チャートパターンとして中期的に反転しやすいチャートパターンが出ているため、行くときはそれなりに値幅が取れそうだという観点で選びました。

■今週のピックアップ

(1)EURSEKの売り


EURSEKは「上昇チャンネル」の下抜けによるEUR売りです。欧州通貨全体で売りが強まった反動を期待する中、チャンネルをした抜けして来たことでSEK買いをイメージしています。EURSEKでは執筆直前に売りシグナルが出たばかりですが、シグナル点灯後12時間以内にグレーのゾーン上端にあたる10.4636近辺まで下落する可能性が指摘されています。

戦略:EURSEKの売り(シグナル点灯8月23日)執筆時点10.50565
TP=10.4636、SL=10.5415

(2)GBPNOKの売り


GBPNOKも「上昇チャンネル」の下抜けによるGBP売りとEURSEKとの共通点が多いものです。先週以降のEURとGBPに対する北欧通貨売りに対して調整によるGBPNOKでの売りを期待しています。昨日のシグナル点灯で、シグナル点灯後9時間以内にグレーのゾーン上端にあたる10.7346近辺まで下落する可能性が指摘されています。

戦略:GBPNOKの売り(シグナル点灯8月22日)執筆時点10.7764
TP=10.7346、SL=10.8476

(3)CADCHFの売り


この通貨ペアのみCADクロスです。組み合わせとしては引き締め途上にあるカナダドルと圧倒的なマイナス金利をほこるスイスフランということで、何も無ければカナダ買い・スイス売りで入りやすい通貨ペアと言えます。ここでは、それまで強い地合いだったCAFCHFがテクニカルに反転しやすいリバーサルパターンが出ているということでのピックアップとなります。CADCHFは「ヘッド&ショルダー」の下抜けによるCAD売りです。シグナル点灯後38時間以内にグレーのゾーン上端にあたる0.7512近辺まで下落する可能性が指摘されています。

戦略:CADCHFの売り(シグナル点灯8月22日)執筆時点0.75522
TP=0.7512、SL=0.7631