米国株式市場は高値警戒感が台頭する中、北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉を巡る協議の進展期待に加え、ハイテク株への買いが先行し、S&P総合500種やナスダック総合が最高値を更新し続けています。

アマゾン・ドット・コムとアップルが上場来高値を更新し、アルファベット(グーグル)にも引き続き世界の投資資金が入り続けています。相場上昇のけん引役は、この3社にフェイスブックとネットフリックスの頭文字を加えた「FAANG」から、3社限定の「AAA(トリプルエー)」に交代しつつあるのかもしれません。

米国の主力IT(情報技術)5社は高い収益力から株価上昇の象徴になっていましたが、フェイスブックは情報流出問題への対応に伴い経費負担が増加し、ネットフリックスは米国事業の伸び悩みなどで成長鈍化とも見られ始めている状況です。

一方、アマゾンやアップルの株価は上昇継続で、アップルは9月発売予定と伝わった「iPhone(アイフォーン)」新機種への期待が高く、昨年発売の「X」は市場の期待ほどは売れませんでしたが、それでもシェア拡大となりました。結果、新機種が登場すれば安定した収益拡大が計れるとの見方が台頭しています。

アマゾンの株価は2014年末から550%近く上昇し、その間に時価総額は約8000億ドル拡大しました。グーグル親会社のアルファベットについては、合わせて10億人超のユーザーを持つ同社所有の7つのプラットフォームを収益化する初期段階にすぎないともみられています。アルファベットの自動運転テクノロジー部門ウェイモが送迎サービスを開始すれば、株価上昇に拍車がかかる可能性も否めません。

【年初来日足チャート アマゾン+70.88% アップル +31.78% アルファベット(グーグル)+20.05% US500 +9.00%】

2000年前後のITバブル時代は、将来の可能性が株価を押し上げていましたが、今日は、高い収益を実現できるビジネスモデルを持つ銘柄に資金が集まり、株価を押し上げています。

アップルは時価総額が米市場で初めて1兆ドルに達し、アマゾン、アルファベットも大台に乗る可能性が高まる中、貿易摩擦の不透明感や米利上げ継続に伴う金利上昇の懸念はあるものの、「AAA」の上昇は、米国株式市場の上昇基調を今後暫く支える展開となりそうです。