「オプション付き外貨預金」を自分で作ってみよう

さて、今回は「オプション付き外貨預金」を自分で作成してみます。これは、普通の外貨預金に通貨オプションの売りを組み合わせてパッケージ商品として、オプションのプレミアムを外貨預金の金利に上乗せすることで、預金金利を高くするというかなり古くからある金融商品です。私もごく小さな金額ですが、通貨オプション取引が個人でできないときにこの預金を使っていたことがあります。

リスクについて

まず、ごく簡単にリスクについて説明します。通貨オプションを売るという行為は、為替相場が変動する場合に損失を被るリスクを負っているわけですから、「オプション付き外貨預金」にもリスクがあります。これから説明するのは、ドル・円のリスクをとる「オプション付き外貨預金」ですが、リスクは円高方向に相場が振れた場合に、元本がドル建てであるために円建てに評価をし直すと損失が出ることになります。

そのため、今回の取引を行って、オプション付き外貨預金もどきを作る場合、円高方向では損失が出ることを認識して、裸で外貨預金をやるようなごく小さなポジションで行うようにすることをお勧めします。

実際に「オプション付き外貨預金」もどき...を作りましょう

以下は、10月18日13時20分ごろのUSDコール(JPYプット)オプションの画面です。

 

この画面で、今回は11月21日満期、行使価格113.00円のUSDコールオプションを選び、以下のようにUSD30,000だけ0.512円/USDで売却しました。

 

そして、同時にUSD30,000を112.518円で購入しました。

以上で、「オプション付き外貨預金」もどきが完成です。

預金金利がどの程度になるか試算してみます。例えば毎日のスワップポイントによって、11月26日(11/21満期のオプションの決済は26日になります)までに年率1.8%の金利が付くと仮定しておきます。そこに1ドルにつき0.512円のプレミアム収入が入るので、これを金利(年率)に直します。1ドルは112.518円で購入していますから、112.518円につき0.512円のプレミアム分が利息に上乗せされることになります。

この上乗せ分を年率で利率に計算しなおすと、利息付与される期間は今日のスポット取引の決済日(10/22)から11/26までの35日間ですから以下の計算から年率4.745%になります。

 

この4.745%と1.8%を加えて、6.545%が35日間の「オプション付き外貨預金」もどきの基本的な利息になります。なんだかとても高い利息にみえますが、これはオプションのプレミアムが上乗せされている為であることと、年率で計算しているからです。

実際の損益について

さて実際の損益を考えてみましょう。売却したオプションは、行使価格113円のコールオプションなので、実際には11/21においてドル円が113円を超えて円安になっている場合は、USD30,000を113円で円に換えるので、最大利益は35,646円になります。それに対して、大きく円高に振れると、損失はより大きくなり、例えば108円まで円高に振れると114,354円の損失になります。以下に計算結果を表示します。

投資元本は、112.518円×USD30,000=3,375,540円として計算してあります。

 

 

オプション付き外貨預金は、このように円高リスクを伴う商品ですので、十分注意が必要ですが、どこかの銀行で行うよりは、自分でFXとオプション取引を組み合わせて作ったほうが、よりコストが安く作ることができます。

ちなみに、今回は若干円安の113円をオプションの行使価格に選びましたが、11/7満期のコールオプションを使えば112.50を選ぶことも可能です。いろいろと自分の相場観に合わせた設定ができるといえます。