今週のピックアップ銘柄:米国債

長く銀行でトレードをしていたこともあって、米国政府発行の中期債 (T-Note) や長期債 (T-Bond)先物はお気に入りの先物商品です。特に、T-Bond先物にはとてもお世話になりました。はじめてバックテストをしたのもT-Bond先物でした。今年は米長期金利が話題になっています。2年と10年米国債の金利差がフラットになっていることで、この先、何処まで連邦準備銀行(FRB)が短期金利を引き上げるのか注目を集めています。FRBの政策金利変更に関してはFed Watchが参考になります。

次回のFOMCまで20日あまりとなりましたが、今回の会合で金利を0.25%引き上げて、2.25から2.5%の間に設定するとみているようです。その確率は82.7%になっています。しかし、1ヶ月前は66.9%と市場は懐疑的でした。10月に米長期の上昇を懸念して小売セクターが大きく下げて、例年の感謝祭前に上昇するセクターが最悪のパフォーマンスとなっていました。しかし、Black FridayCyber Mondayの小売売上は順調のようで、米株式市場は反発してきています。同時に、T-Note先物も値を上げて、金利が下がってきています。すでに、来月の金利引き上げを織り込んできています。株式市場と違い、Fed Watchなどを参考に市場のセンチメントがわかりやすいのは米国債先物市場です。

米金利先物市場

サクソバンク証券は米国債先物を一般投資家に提供している国内では唯一の証券会社です。CFDで米国債先物市場をカバーしている証券会社はあるようですが、タイトなスプレッドで流動性が高い債券先物市場のメリットを存分に活かすためには先物市場が有利です。もちろん、サクソバンク証券はCFDも取り扱っています。

 

スプレッド(Spread) : 3ヵ月 vs. 10年

今年はT-Note先物のCOTレポートが注目を集めました。米10年国債利回りが3%を超えて、3ヵ月の短期債との利回り差(スプレッド)が急速に縮小してきたためです。このスプレッドが1.21%を下回ると、1年後に米経済は不況に陥っていました。そのため、FRBがどの段階で金利引き上げを中止するのか市場で話題になっています。

COTレポート:T-Note先物

もし、この先、米景気が後退するのであれば、米長期金利はこれ以上上がらなくなるでしょう。景気後退を裏付ける経済指標は少なく、依然、米景気は好調です。しかし、市場はすでに3%をこえた時点で長期米国債の保有率を引き上げているようです。T-Note先物をこれまで売り越してきた投機筋は一斉にショートポジションを整理しています。

米10年国債利回り vs. ドル円

スプレッドが1%を割ったきてことで、T-Note先物の下落余地は限定的になってきています。この先、T-Note先物は横ばい状態が進み、”底値固め”をするでしょう。COTレポートにおける投機筋のショートポジションが解消されると、今度は米景気後退が話題になり、米長期金利は下降して、T-Note先物価格は上昇するでしょう。米株式市場は債券市場よりもボラティリティーが高く儲けるチャンスは多いと思われています。しかし、FRBによる市場操作と市場参加者のセンチメントが明確な債券先物市場は一般投資家にとっても無視できないマーケットになるでしょう。