■オートチャーティストとは

オートチャーティストとはSaxoTraderGOで取引できる商品のチャート分析を自動で行い、確率が高いと考えられる売買戦略を表示する取引支援ツールです。チャート分析はテクニカル分析でも最も基本かつ重要なチャートパターン(各種の反転、継続パターン)、キーレベルパターン(トレンドライン)、フィボナッチパターン(リトレースメント等)が完成した場合、あるいは形成中に一覧表示されます。一覧表示では、各種パターンの詳細、取引を行う場合のターゲット等の情報が表示され、表示する情報をフィルターで絞り込むことが可能です。この売買戦略レポートでは、この一覧表示の中から翌週にも有効と考えられる通貨ペアを毎週3通貨ペア、ピックアップしていくこととします。

10分でできるオートチャーティスト・クイックマニュアル
オートチャーティスト・完全ガイド
オートチャーティスト・チャートパターン分析入門

■先週のレビュー

先週は比較的選択肢が多かったので、パウエルFRB議長講演後の動きとしてドル売り地合いが継続しやすいであろうとの相場観により、すべてドル売りのストラテジをピックアップしました。結果を見ていきましょう。

(1)USDDKKの売り(シグナル点灯11月28日)TP=6.5366、SL=6.6220

トップバッターは、サクソバンク本店があるデンマークからのピックアップでした。対DKKでのドル売りですが、執筆時点のレートが6.56122、その後のレンジは6.53461~6.60059と執筆後は上下に振れたものの、4日の欧州市場でTPに到達しました。結果として246.2ポイントの利益、pips換算では4分の1程度のイメージとすると+62pipsほどの利益です。

(2)USDMXNの売り(シグナル点灯11月28日)TP=20.0924、SL=20.6330

ひとつめが欧州通貨でこちらは対北米通貨でのドル売りです。執筆時点のレートが20.26608、その後のレンジは20.00351~20.61611と執筆直後からじり安の展開が続き、3日欧州市場序盤にTPに到達です。結果として1736.8ポイント、大台が大きいのでpips換算では20分の1で86.8pipsの利益のイメージです。

(3)USDSGDの売り(シグナル点灯11月28日)TP=1.3707、SL=1.3797

こちらはアジア通貨からで対SGDでのドル売りです。執筆時点のレートが1.37246、その後のレンジは1.36261~1.37313と、執筆後もドル安の動きが続き3日東京市場でTPに到達しました。+17.6pipsの利益となっています。

今週は全勝、相場観でドル売りに限定してのピックアップがうまくワークしたようです。ファンダメンタルとテクニカルとの双方がうまく融合しての結果ですが、逆に相場観部分で外さないでほっとしました。

■ダウ急落と長短金利差縮小

タイトルの通りですが、今週は週初こそ米中首脳会談で対中制裁関税が90日猶予されることを好感してのリスクオンから始まりましたが。今年に入ってから何もまとまらなかった米中通商協議が果たして2月末までに米国の思惑通りにまとまるのかと問われると、難しいのではと答えざるを得ません。これまでもそうですが、実際に結果が出るまでは悪材料がやや和らいだ程度で、決して積極的にリスクオンに動くほどの好材料では無いと思います。

そして、昨日はブッシュ元大統領追悼の日で米国の取引所が臨時休場となりました。この休場を前にして2日前の金融市場では週初にリスクオンで入った反動も加わってNYダウが急落、さらには株安・債券高の避難資産としての米国債買いによる長期金利低下が見られました。10年債の利回りは3%を大きく割り込み2.9%台へと下がる動きです。

いっぽうで政策金利であるFF金利の12月0.25%引き上げは織り込み済みで、パウエルFRB議長のハト派発言によって金利見通しは市場参加者が下方修正してはいるものの2019年に最低1回の利上げが行われるであろうというところが現在のコンセンサスです。つまり長期金利が低下するいっぽうで短期金利は上昇することから短期から長期への金利のイールドカーブ(各満期ごとの利回り曲線)は着実にフラットニング(傾きが緩やかになる)しています。

このフラット二ングが極端になると短期金利が高く長期金利が低いという逆イールドという状況になりますが、これは景気鈍化さらにはリセッションを警戒しての動きと言われます。滅多に起こらない現象とはいえ実際に過去の逆イールド発生時には、ほぼ1年程度で米国はリセッションに陥っています。為替、株価、金利と各金融市場から目が離せない年末となってきたようです。

■今週の特徴

今週も選択肢が比較的多めでしたので、確率65%以上にフィルターをかけた上で見ていくと、既にTPに到達あるいは間近といったものも多い状況でした。そこで今回もテーマを考えてみたのですが、ひとつはリスクオフの動きから新興国通貨での円買いが出やすくなる可能性、もうひとつはイタリア予算案修正期待で一時的にユーロが上昇する可能性です。今回も相場観も含め、以下の3つをピックアップしてみました。

■今週のピックアップ

(1)ZARJPYの売り

ZAR売りJPY買いです。リスクオフの時には新興国通貨(高金利通貨)が売られやすく逆に低金利通貨の円が買われる傾向が見られます。そこで、ひとつめはランド円の売りです。チャートパターンとしては「上昇チャネル」の下抜けによる売りですが、補助線(緑)を引いてあるようにいったん買い戻しが入り、その水準で上値を抑えられているということも売り再開につながりやすいパターンです。シグナル点灯後30時間以内にグレーのゾーン上端にあたる8.04まで下落する可能性が指摘されています。

戦略:ZARJPYの売り(シグナル点灯12月4日)執筆時点8.121
TP=8.04、SL=8.23

(2)TRYJPYの売り

TRY売りJPY買いです。ひとつめのランド円と全く同じ理由で、かつ補助線の状況まで同じということで、高金利通貨で共通のパターンということで選んでいます。どちらも成功するか失敗するかになりそうですが、チャートパターンとしては「上昇ウェッジ」の下抜けによる売りです。シグナル点灯後63時間以内にグレーのゾーン上端にあたる20.26まで下落する可能性が指摘されています。

戦略:TRYJPYの売り(シグナル点灯12月4日)執筆時点21.041
TP=20.26、SL=22.05

(3)EURCADの買い

最後はEUR買いのイタリア予算案修正シフトです。チャートパターンとしては「下降チャネル」の上抜けによる買いです。シグナル点灯後21時間以内にグレーのゾーン下端にあたる1.5261まで上昇する可能性が指摘されています。

戦略:EURCADの買い(シグナル点灯12月5日)執筆時点1.51931
TP=1.5261、SL=1.4915