トランプ米大統領は25日、ホワイトハウスで記者団に発言。下落傾向が強まっている最近の米国株について、「米国には世界で最も偉大な企業があり、記録的な好業績だ。米国には世界でも有数の優れた企業があり、こうした企業は非常によくやっている。今は非常に大きな(米国株の)買い時だと思う。まさに素晴らしい買いの好機だ」と述べ、米経済の先行きに自信を示した。
24日のニューヨーク株式市場は、トランプ氏による米連邦準備制度理事会(FRB)への批判が投資家の不安を増幅させ、NYダウは急落した。米メディアは、米国株の急落で、トランプ氏がFRBのパウエル議長を推薦したムニューシン米財務長官への不満を強めていると報じている。これに対し、トランプ氏は「(ムニューシン氏は)非常に優れた人物だ」と語り、懸命に両者と連携が取れていることをアピールし始めた。
ムニューシン財務長官はプランジ・プロテクション・チームを組織し、24日には金融規制当局のトップと緊急会合を開催した。
WSJ 紙 は 23 日、関係筋の話として、トランプ米大統領のアドバイザーがここ数日間に大統 領とパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の面会設定を協議したと報じた。FRB も必要となったらバランスシート計画の修正を検討する姿勢を示す可能性も高まっている。

米国株式市場は 9 月下旬の史上最高値からおよそ16%下落。株価は理由もなく下げているわけではなく、欧州や中国をはじめ世界の至るところで成長が鈍化しており、来年の米経済減速を投資家は恐れている。2019年に想定されうるリスクとして考えられるのは、米中の貿易協議が決裂するリスク、Brexit が旨く行かず、欧州金融市場が荒れるリスク、トランプ大統領弾劾のリスク、イラン対米国の関係悪化からの偶発的軍事衝突の可能性リスク、FRB利上げからのリセッション誘発リスクなどが考えられる。

しかしながら、米国経済は、自律的な景気回復の動きに加え、税制改革効果の残存、政府支出の増加により、潜在成長率を上回る成長が持続する見通しが期待出来る。また、来年の予想利益に対する株価収益率(PER)は約 14 倍台と長期平均並みで、過去最高値の2930.75を付けた 9 月 20日時点(18倍超)を大きく下回る水準だ。低水準な失業率と賃金の上昇が相まって消費者需要が旺盛であることも株高の要因としても期待出来る。米国は 2019 年1月以降に予定されていた関税引き上げを 90 日間猶予することで中国と合意した。休戦という結果になったわけだが、今後中国から何らかの妥協を引き出せれば、これが貿易戦争回避につながる可能性がある。

トランプ政権内部の落ち着きや米中貿易摩擦解消の兆しがみつけることが出来れば来年の夏から年末にかけ最高値を目指す場面も期待出来るかもしれない。