米政府機関の一部閉鎖が 1 カ月を超えた。23 日は米大統領経済諮問委員会(CEA)の ハセット委員長が「閉鎖が 3 月まで続く場合、 1-3 月期の米経済成長率はゼロになる」 と警告したと伝わった。一方、米中貿易摩擦では、ロイター通信が 22 日夜、米政権 は「中国が米国からの輸入を増やすだけでは解決にならない」との立場だと報じた。 

米経済諮問委員会(CEA)のケビン・ハセット委員長は 23 日、米経済は全般的に引 き続き力強いとし、政府機関の一部閉鎖により米国の格付けが引き下げられるリスクはないとの見方を示した。ハセット委員長は、閉鎖がいったん解除されれば、その後には「とてつもなく高い」成長がやってくるとも述べた。また、今年の成長率は 3%になるとの見方を変えておらず、来年に米 国がリセッション(景気後退)に陥る確率は限りなくゼロに近いとみていると指摘した。『政府機関の閉鎖』は現在も続いており、過去最長期間を更新。この影響は、行政サービスの停滞や一般教書演説の延期の可能性にまで波及している。 

ニューヨーク株式市場は、IBMなど好決算を発表した銘柄が相場を支えつつ、米中貿易交渉など先行き不透明感は根強く、市場は今後の企業業績の伸びへの自信を急速に失いつつある状況下だ。本格化している20181012月期決算シーズンを無難に終えても、相場の一段高につながるかは難しい。 

個別物色となれば決算が買い安心感を強めていることに間違いはないと思われるが、「世界景気に対して強気になるには足りない銘柄が中心とも言える」。米中の貿易交渉は月内の閣僚級会談を巡り情報が交錯し、すでに1カ月が経過した米政府の一部閉鎖は経済への悪影響がいよいよ懸念される状況だ。年初から相場が急ピッチで上げたタイミングでもあり、投資家は「いったん様子見」の構えとなりえるかもしれない。 

22日、議会上院は24日に与野党それぞれの予算を採決する方針を決定した。共和党の案は、幼少期に親と不法入国した若者の強制送還を猶予する「DACA」を3年延長する代わりに、国境の壁建設の費用を予算に盛り込むという、トランプ大統領が19日に発表した案が土台となっている。これに対し、民主党は28日までの暫定予算を提案しており、この間は国境の壁建設の協議を先送りする形となっているのが現状だ。 

上院の議席数は、共和党が53議席、民主党が47議席と拮抗。予算案を可決させるためには定数100票のうち60票が必要不可欠で、どちらの案も両党の賛成票が必要である。さらに、上院で可決しても、下院での可決やトランプ大統領の署名が必要で、『政府機関の閉鎖』は長引きそうだ。 

一方で、閉鎖がいったん解除され、米中貿易摩擦の緩和や米大型インフラ整備計画推進、第4四半期(2018 10-12 月期)の好決算継続などが進めば米国株上昇への期待はかなり高まる。