■FOMC結果

昨日のFOMCでは成長見通しを下方修正し「2019年の利上げなし」、「9月でバランスシート縮小終了」と事前の予想以上にハト派な結果となりました。

今回のFOMCでは12月の金利見通し(2019年2回利上げ)から、どの程度市場参加者の思惑(2019年の利上げなし)に寄せてくるかどうかと、バランスシートの縮小の時期を示すかどうか、まさにこの2点が注目材料でした。

私の事前コメントでは、年後半の景気回復の可能性もあり2019年中に1回の利上げ可能性を残しておくこと、またバランスシート縮小の時期は具体的には示さないのではないか、という見方を示していましたが見事に外された感じです。個人的には、現段階で利上げなしという見方を示すと、市場参加者との対話という点で、実際の経済状況よりも悪く感じさせてしまうリスクがあり、市場参加者が過剰に反応する可能性が高いことを懸念していました。

しかし、FRBは明確にこれまでの引き締めをいったん9月末で終了し、ニュートラルな状態へと舵を切ってきました。ニュートラルであれば、引き締めに戻ることもできるし、景気減速が強まれば緩和にも動けるというところなのでしょうが、市場は懸念通りに反応しています。

■市場の反応

FOMC後に、ベンチマークの米国10年債の利回りは2.528%へと直前の2.596%から急低下、これは年初の水準よりも低く昨年1月以来の水準となります。この金利低下を受け為替市場はドル売りで反応、ドル円は110.54レベルへと直前の水準から1円近い急落相場を演じています。

NYダウは、引き締め終了を好感して一時的に上昇したものの、その後は金融銘柄が下げ、更に引けにかけてはトランプ大統領が対中関税を据え置く可能性に言及し、米中通商協議が未だ合意に遠いとの思惑から、株式市場はFOMCとは異なる要因で下げています。しかし、成長見通しが下方修正したという点に目を向け、一段安の懸念を残したと言えそうです。

■EUサミット

また、本日は東京市場は休場ですが、欧州時間にはEUサミットが開かれ、ブレグジットに関する協議が行われます。英国の望む離脱延期(6月末)に対して、EU側がどのような対応をするのかが注目されていますが、5月23日には欧州議会選挙が始まることから、ユンケル委員長は繰り返しこの5月23日という日程を示しています。

仮に6月末が認められたとしても3か月延長されるだけですから、果たしてそれまでに英国内で意見がまとまるのかどうかを考えると、不透明としか言いようがなく、これもまたリスクオフ要因につながる材料となりそうです。

■テクニカルに円相場を見る

ドル円は、21日のアジア市場でも下押しする動きとなっています。テクニカルに、どの水準がターゲットとなりやすいかを見てみましょう。チャートはTrading Viewを使いました。

左側のフィボナッチリトレースメントは、以前示した昨年高値と今年年初の安値からの戻しを示したもので、78.6%(61.8%の平方根)戻しが、昨年11〜12月にした抜けたサポートと同水準で強いレジスタンスとなることを指摘しました。

実際にはその手前で反転し、昨日のFOMCで上昇が終わったことを確認したこととなります。依然として1月4日からの上昇チャンネルの中での動きではあるものの、サポートをした抜けた場合には、年初来安値と高値の38.2%押しとなる109.279をターゲットとしてくる可能性が高いと言えるでしょう。