■SAXO TradingView

SAXO TradingViewのチャートは多くのプロダクトをチェックできること、テクニカル指標や描画ツールが豊富なことから、チャートの分析には欠かすことができないものとなっています。当レポートにおいてもTradingViewのチャートを利用しています。概要は以下のページからご覧ください。

TradingView概要

■先週の振り返り

トルコリラ円(TRYJPY)とWTI(NY原油CFD)その後の動きを見ておきましょう。

(1)トルコリラ円(TRYJPY)

先週執筆時点ではトルコのCPIは一段と低下して次回の中銀会合で利下げが検討されたとしても、現時点のトルコにおける利下げサイクルは悪いものではなく、ポジティブな利下げという書き方をしました。

その後のトルコ円の動きは18円台後半の狭いレンジの中で、ほぼ横方向で方向感が出てきませんが、昨夜のトランプ・エルドアン首脳会談も特に材料となるような内容とはならず、もみあいを続けています。

積極的にどちらにも動きにくいのですが、もみあいが結構続いているだけに、目先はこのもみあいを抜けた方にいったん動きが出やすいと見ていてよいでしょう。

(2)WTI(NY原油CFD)

WTIは週足チャートを見て高値安値とも値幅を狭める動きとなっていて抜けた方向に動きが出やすいという見方はそのままですが、週足レベルではまだ方向感が出ないままの状況が続いています。

いっぽうで、日足チャートで考えると上下しながらも安値を切り上げる展開が続いています。最近の水準は9月高値と10月安値の半値戻しの水準にありますが、この底堅い動きが続く場合、61.8%戻しとなる58ドル台半ばをターゲットとしやすい状況です。

■今週の注目銘柄

今週はどちらもFXでドル円(USDJPY)とオフシュア人民元(USDCNH)を見ていきます。

(1)ドル円(USDJPY)

ドル円は株高を背景としたリスクオン相場が続き、先週7日には一時109.488の高値をつけています。リスクオンの動きは株式市場だけでなく、米国債や金の市場でも見られ、米国10年債利回りは一時2%に近づき、金(ドル建て)も1450ドルを割り込み、どちらも8月以来の水準となりました。

米国債の利回り上昇は米国債の売りの結果で、米国債を売って米国株へと資金が流れている結果と考えられます。金も同様で安全資産の金からリスク資産の株へと資金が移動しているわけです。どうも市場参加者の動きを見ていると、米中通商協議も第一段階はまとまり署名に至るに違いないという楽観的態度が支配的です。

しかし、昨日のWSJでは米中協議は暗礁に乗り上げていると難航している様子を伺わせました。しかし、そうした中でも株式市場からは楽観が消えず、ディズニー効果が大きいとはいえNYダウは史上最高値更新と一段と楽観的とも見えます。

しかし、為替市場では昨日はこの株高の動きには追随せず108.655まで水準を下げています。109.00と109.50に実需筋の売りが並んでいましたが、前者は個人投資家の買いポジションとして消化された感がありますし、後者はついていないため、今後そのオーダー水準を下げてくる可能性があります。

不透明な米中通商協議の行方や需給を考えると、これまでの108円割れは買い109円乗せは売りという流れを続けやすいと個人的には考えています。チャートも見てみましょう。日足チャートです。

上の方を下げてきているラインは2015年高値125.861からの超長期レジスタンスラインです。仮に見通しを誤ってドル買い方向にはねたとしても、このラインを上抜けることは年内は無いと見ています。そして今年の年初来安値からのサポートラインと上値側のラインとで構成される上昇ウェッジ(ピンク)が、そろそろ煮詰まってきている段階です。テクニカルにはこれを抜けた方向に動意づくと言えますが、上述の通りで、下抜けの可能性に注意しておきたいところです。

(2)オフシュア人民元(USDCNH)

人民元には国内市場のオンシュア人民元(CNY)と、誰でも取引可能なオフシュア人民元(CNH)がありますが、サクソバンクで我々が取引できるのも当然オフシュア人民元です。ここではまず週足チャートをご覧ください。

米中通商協議もかれこれ2年ほど続いていますが、米国が制裁関税を発動していく中で中国は人民元相場を人民元安へと誘導してきました。オフシュア人民元もその動きに沿っていますので、昨年3月には6.25台だったUSDCNHは、今年9月には7.20に迫る水準にまで人民元安が進みました。当然、通商協議中の米国にとっては面白くありませんので、農業分野の交渉とともに為替政策についても要求をしてきているわけです。

直近のところでは、米中協議進展思惑もあってオフシュア人民元も人民元高の方向に動きが出てきています。日足チャートをご覧ください。

トリプルトップ、あるいはトライアングルを10月最終週に下抜け、7月安値と9月高値の半値押しの水準に下げたあと、現時点ではやや買い戻しが入っている段階です。米中協議次第とも言えますが、テクニカルには78.6%押しの6.90水準に押してくる可能性を考えたいチャートと言えるでしょう。

■来週の注目イベント

今週から来週にかけては、本日のドイツやユーロ圏のGDPを皮切りに主要国の経済指標が連日のように発表されますが、米中協議の行方がやや不透明になってきたことのほうがはるかに影響は大きいと思われます。いまのところ市場参加者の多くはあまり気にしていないようにも見えますが、昨夜からのドル円の円高の動きのほうが正しいように思えます。

また、先週も書きましたが20日までは上下に振れやすい時間帯にあります。先週の円安が振れていたとするならば、円高方向にも振れる可能性を考えておきたいですし、それとは別に来週の執筆予定日21日前後は円高に動きやすい時間帯でもあります。経済指標よりも要人発言がきっかけとなりそうな気がしますが、円高に注意というコメントで今週は締めておきます。