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■先週の振り返り

前回といっても年末年始を挟んでいますので2週間前に扱った通貨ペアですが、トルコ円(TRYJPY)とユーロドル(EURUSD)のその後の動きを見ておきましょう。

(1)トルコ円(TRYJPY)

トルコリラ円はトルコと米国との緊張(といっても最近の流れは米国議会がトルコに対して強硬で、トランプ大統領はどちらかというと親トルコの傾向)、またテクニカルにも弱い流れが続いていることから、トルコ安トレンドの継続を見た上で、国内個人投資家の買いが増えていることは年末年始を前に気になるとしました。

その後のトルコ円は年明け6日まで下げ続けることとなりましたが、昨年末はそれまでと同じ材料を背景としたトルコ売り、年明けは米国とイランとの対立激化で隣国のトルコもリスクオフによる売りにさらされ、昨日の緊張緩和で買い戻される動きとなりました。

今週もトルコ円を扱っていますので、年始からの動きと今後については今週のコメントをご覧ください。

(2)ユーロドル(EURUSD)

ユーロドルは欧州の景気の弱さと金融緩和への回帰、そしてテクニカルにも週足チャートで見た場合、長期的な下降トレンドを抜け出さずにいることから引き続きユーロドルは下げやすいという見通しを示しました。

ただ、12月に入り短期的には比較的底堅い動きを続けていたユーロドルは、年末のクリスマス休暇明け後にいったん買いが強まり1.12台に乗せましたが後が続かず。結局年明けには上げる前の水準へと中期的に行って来いの値動きを見せています。

年始の米国とイランとの対立による緊張時も、その後の緊張緩和もユーロ円としてのリスクオフとその巻き返しという動きが目立ちましたので、ユーロドルとしての動きと相殺する形となり、思いの外静かな展開が続いている状況です。逆に相場環境が元に戻ってきたということになると、再びユーロの弱さが目立ちやすくなりますので、昨年末に考えたユーロドルは下げやすいという見通しは継続です。

■今週の注目銘柄

今週もひとつはトルコ円(TRYJPY)、もうひとつはNYダウ(US30.I)を取り上げます。

(1)トルコ円(TRYJPY)

トルコ円の年末年始は大きな動きを見せました。前回からの振り返りにも書いたとおりですが、これまでのトルコリラ売りの材料に加え、米国によるイラン司令官殺害もイランによる反撃もどちらも隣国イラクにおいて起きたこと、しかもイランとも国境を接しているため、地政学的リスクからトルコリラは一段安の動きとなりました。

いっぽうでリスクオフでドル円では円高となったため、ドルを介して双方が逆方向の動きとなり、昨年初のフラッシュ・クラッシュとは値幅は大きく異なるものの、年明けの18.23レベルから一時17.92レベルまで水準を切り下げました。昨日は米国とイランの対立が激化せず緊張緩和方向に向かったことから急速に買い戻しが入り、18.46レベルと12月20日以来の高値をつけています。

米国とイランとの対立を消去すると、また以前のトルコを取り囲む材料に戻ることとなりますが、一時期のインフレは収まり当面は落ち着きを見せそうな中でトルコ中銀のさらなる利下げ思惑は、トルコリラ安につながりやすいと言えますし、米国との関係も現時点では小康状態を保っていますが、議会の突き上げも考えると今の小康状態よりもよくなるということも難しいように思えてなりません。

ここでテクニカルに明確な反転でも見られれば話は変わってきますが、今週は日足チャートを見て、現状とトルコリラ円を判断して行きましょう。

(チャート提供:サクソバンク証券)

直近のトルコリラ円は、昨日の反転上昇で12月中旬以降のレジスタンスラインを上回ってきたことから、目先の安値は昨日の17.92レベルと見て良いでしょう。大台18円が安値圏となっての反転ですが、ただ気になるのは上昇が強く、ここからの一段高にはもうひとつ材料がほしいところです。

昨年11月のもみあい相場において18.75あたりが安値圏となっていたことを考えると、上昇の限界点として18.75レベルは気にしておくべき水準と言えます。このチャートではパラメータを変えたパラボリックとオーサム・オシレータが表示されていますが、今後こうしたテクニカル指標が売りに転じてくる時には改めてトルコ円の売りが強まりやすくなります。

現状は短期的に買い戻しが強まっているにすぎないという見方のほうがよいのではないかと見ています。

(2)NYダウ(US30.I)

NYダウ(US30.I)は米国の金融緩和、あるいは隠れQEと呼ばれる短期債購入による更なる資金供給によって上昇トレンドが終わる感じが全くしません。米国の経済指標も悪くありませんし、年始の米国とイランによる衝突も現状では双方が戦争は望まないとの意見一致を見たことで急速に回復しています。

材料的にはこれといった売り材料が無いため買い手ばかりという状況ではありますが、テクニカルにはやや気になる点も出ています。個人的にはNYダウは昨年後半の大幅な上昇後、年始の高値でいったんいいところなのではないか、仮に3万ドルの大台を見るとしても、その前にいったん調整が入る可能性が高いのではないか、そのような見方をしています。

ここではシンプルにボリンジャーバンドとバンド幅を表示した日足チャートを見てみましょう。

(チャート提供:サクソバンク証券)

ボリンジャーバンドは、12月初めの押しを除いて移動平均線とバンド上限との間で推移する強い地合いではあるのですが、バンド幅を見ると11月の上昇時に比べて、年始の上昇は勢いが弱まっています。バンド幅は変動率そのものですから、変動率の低下は11月に比べて買いの勢いが弱まっていると見ることもできそうです。

このバンド幅の拡大の差によって、バンド幅はダイバージェンスを起こしていることとなり、年始の価格上昇には注意が必要な状態にあると考えています。ここから調整を挟まずに一気に3万ドルを見に行く可能性もあるかもしれませんが、昨日の安値よりも低いところで買うチャンスはあるのではないでしょうか。

■来週の注目イベント

年明け直後の米軍によるイラン司令官殺害とイランによる報復攻撃に、今年も1月はドル安かという懸念が一気に広がったと思ったら、その後の急速な収束を見るにつけ、イランも米国も大人の対応をしているというところでしょうか。

来週というよりも少し長い目で考えると1月末にはいよいよ英国がEUを離脱しますし、2月からは米国大統領選挙の動きが本格化してきます。離脱後の英国の対EUだけでなく他国との協議がどうなっていくのか、また大統領選は2月3日のアイオワ州における党員集会を皮切りにどのような展開となっていくのか。

今年も米国と英国の動きが相場変動の主要因となることは間違いありません。