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■先週の振り返り

先週扱ったトルコ円(TRYJPY)とNYダウ(US30.I)のその後の動きを見ておきましょう。

(1)トルコ円(TRYJPY)

トルコリラ円は「目先の安値は17.92レベルとなっているものの、上昇が強く一段高にはもうひとつ材料がほしい」こと、「上昇の限界点として18.75レベルは気にしておくべき水準」であることに言及しました。

米国とイランとの対立が急速に解決に向かったことから地政学的リスクが下がった影響が最も大きかったのですが、トルコリラ円は大きく上昇し18.756の高値をつけています。この高値はまさに先週考えた限界点でもあり、ここからはそろそろ反転にも気をつけたいところです。

本日はトルコ中銀の政策金利発表もありますが、コンセンサスは0.5%下げて11.5%です。ただ、この11.5%は直近のインフレ率よりも低いことから、これまでと異なり利下げがトルコリラ売りのきっかけとなる可能性がありますし、もしそれ以上の利下げが行われることがあれば、大きく下げることとなるかもしれないため、日本時間20時の発表は注目です。

(2)NYダウ(US30.I)

NYダウは「材料的にはこれといった売り材料が無いため買い手ばかりという状況」であるものの、「テクニカルな観点から年始の高値でいったんいいところ」といった見方をしていました。

しかし、その後も買い手ばかりの状況が続き、昨夜のNY市場では主要3株価指数が揃って史上最高値を更新と全く勢いが衰えません。しかし、テクニカルな観点からは2019年に年間を通して形成されている上昇ウェッジの上限が29000ドル水準にあるため、多少の誤差はあってもいつ反落してもおかしくないチャートであることは変わりません。

ここから更に買い上げていく大きな材料もあるとは思えず、個人的にはかなり米国株高の流れには警戒感を高めています。もし、調整無く3万ドルというようなことがあれば、大きく崩れるリスクも出てきますので、自然な上昇トレンド継続のためにもいったん調整が入ったほうが世界の株価指数にとっても望ましいのではないかという点も気になります。

■今週の注目銘柄

今週はドル円(USDJPY)とNY原油・WTI(OILUS)を取り上げます。どちらも月足で考える長期的な視点です。

(1)ドル円(USDJPY)

ドル円は米国とイランとの対立激化懸念が無くなったことから、株式市場とともにリスクオンの動きとなり、今週はついに昨年5月以来の110円台の大台乗せを見ることとなりました。

米国イラン問題の解決はリスクオフの巻き返しとしてはわかりますが、そもそも米国によるイラン司令官殺害が起きる前のもみあいが109円を挟んでほぼ上下50銭の水準であったことを考えると、109円台後半から上の水準では明らかにドル買い・円売りのポジションが増えていると考えざるを得ません。

いっぽうで輸出を中心とした実需筋は久しぶりの110円の大台乗せということから、110円以上ではそれなりにドル売りに回っていて、そうした動きが直近では110円台での上値の重さにつながりました。

もうひとつ気になるのは2015年高値からのレジスタンスラインです。こちらは週足以上の長期チャートで確認できますが、ここではシンプルに月足チャートをご覧ください。

(チャート提供:サクソバンク証券)

見ていただくとわかる通りですが、長期に渡るトライアングル(三角もちあい)となっていますが、特にレジスタンスラインでは何度も止められていて、そのレジスタンスラインが現状は110円台前半に位置しています。長期のレジスタンスですから一定の誤差を考えたとしても、ドル円はいったんはこのレジスタンスで反落する可能性が高いのではないかと考えています。

逆に明確にレジスタンスを上抜けるようであれば、そこからドル買いに動いても十分間に合うというのがテクニカルな観点から言えることです。いったんは売りに回って、抜けたらドテンで買いに転じるという戦略が良さそうです。

(2)NY原油・WTI(OILUS)

NY原油も米国とイランの対立激化を懸念し65.61ドルまで上昇後、急速な解決を見たことから57.34ドルまで大きく下げる動きとなりました。このあたりの動きは株価や為替と同じなのですが、上げる以上に下げたという動きはドル円同様にいまひとつしっくり来ないものがあります。

材料以上に大きなポジション調整が動かしたという印象ですが、株も為替もコモディティも個人的にはAIによるアルゴリズムトレードが、市場の振幅を大きくさせているのではないかという気がしています。

今回はWTIも長期の月足チャートを見てみましょう。こちらは2013年高値以降の動きを示しています。

(チャート提供:サクソバンク証券)

こちらもチャートを見るとわかりますが、ドル円のような三角もちあいを形成し、現在の水準はその中央に位置しています。つまり、現行水準からは上にも下にも動けるということになりますが、直近高値はレジスタンスにかなり近いところまで近づいたことになります。

WTIは長期的にはこのレジスタンスとサポートの間で方向感が出にくい流れが続くものと考えています。

■来週の注目イベント

それにしても米国とイランの対立がわずか一日で収束するというのは予想外でした。1月というのは例年結構動きますので、今月もまだ半ばですし、まだまだ動く可能性が高いと思っていたほうが良さそうです。

そしてここからのイベントですが、米中協議も第一段階の署名にこぎつけいよいよ第二段階へ、そして1月末には英国のEUからの離脱があります。引き続き米中間の協議とブレグジット関連のニュースが最大の注目材料であることに変わりはありませんが、ちかいところではどうでしょうか。

まず、明日は中国10〜12月期GDPをはじめ各国の比較的重要な経済指標発表が予定されています。そして来週火曜には日銀金融政策決定会合、木曜のECB理事会後のラガルド総裁会見、金曜の欧州各国のPMI速報値といったあたりが相場の材料となりそうです。

1月は動く前提で、日々の発表やニュースには気をつけてください。