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■先週の振り返り

先週はドル円とトルコリラ円を扱いました。その後の動きを見ておきましょう。

(1)ドル円(USDJPY)

ドル円は強い地合いではあるものの、火曜まではもみあいを継続していました。材料的には積極的にドル円を買う材料は無かったものの、ユーロドルの下落によるドル高と、新型コロナウイルスの感染者拡大で明確に消費の落ち込みが見られる中でも堅調な株価に引っ張られていた面が大きかったと言えます。

しかし、テクニカルには先週書いたとおり「2015年の高値125.851から引いたレジスタンスラインがよく効いていて、少なくとも110円台半ばを上抜けするまでは、ドル買いには慎重にならざるを得ない」ということが上値も重たくしていた要因でした。

しかし、昨日の欧州市場でドル円は年初来高値を上抜け、この「110円台半ばを上抜けする」という状況となったため、テクニカルにはドル買いシグナルが点灯、その後の上昇局面の中で値頃感から売った向きのストップも巻き込む事態となり、昨日は1日の値幅が1円75銭にも達する円独歩安の一日で終りました。

ユーロに加え円も安くなったことによるドル高に対してトランプ大統領が牽制発言をしてきそうではありますが、テクニカルにはドル円は下がったら買いの流れになってきたと考えることになるでしょう。

(2)トルコリラ円(TRYJPY)

トルコリラ円は対ドルで5.99の防衛ラインを抜けてきたこと、トルコ中銀の利下げにより政策金利がインフレ率を下回ることを悪材料にトルコリラ円には下げの懸念があることを書きました。

昨夜のトルコ中銀の政策金利は予想通り0.5%の引き下げ、10.75%となったことでインフレ率を0.5%以上も下回ることとなりました。本来的にはトルコリラにとって悪材料なのですが、予想通りということもあったため、トルコリラは発表直後こそ多少の振れは見られたものの思ったほどの動きは出ませんでした。

それよりもNY市場で一段高となったドル円の動きでトルコリラ円も円安の動きとなりましたが、目先は円安気味に推移することとなってもトルコ自体が抱える経済問題や隣国シリアとの問題等には変化はありませんので、どこかでまた売りが出やすくなるという流れになってきそうです。

■今週の注目銘柄

今週はどちらも貴金属ですが、ひとつは円建て金(XAUJPY)、もうひとつはパラジウム(パラジウムCFD)を取り上げます。

(1)円建て金(XAUJPY)

FX市場を見ている人にとってドル建て金(XAUUSD)は馴染みがあり、コモディティとしての金だけでなく通貨としての金としてドルの強弱を測る意味でもよく見られているものです。

そのドル建て金は昨年後半に大きく上昇し、10〜12月はもみあいとなっていたものの年明けとともに再び上昇し、最近では1600ドル台と2013年以来となる7年ぶりの高値をつけています。

そして、もっと激しい上昇を見せているのが円建て金です。主に取引されている金の現物市場や先物市場の価格とは異なりますが、地金価格では1グラム6300円台と1980年以来40年ぶりの高値となっています。

この1980年につけた地金価格6495円が史上最高値となっていて、当時のことは私も資料でのみ知る世界ではありますが、第二次オイルショックやソ連によるアフガニスタン侵攻とリスクオフによる近価格上昇が史上最高値をつける要因だったそうです。

こうなってくると金の地金商としては史上最高値更新は今月中にも見るであろうということになるでしょうが、本日午前の地金価格が6350円(税込み)と市場最高値まで145円、率にして2.3%に過ぎません。つまり、ここから2.3%程度はまだ上る可能性が高いのではないかと考えられます。

サクソバンクの円建て金(XAUJPY)月足チャートをご覧ください。

(チャート提供:サクソバンク証券)

こちらは1トロイオンス単位なので価格帯は異なりますが、31.1035グラム(1トロイオンスのグラム換算)ですから、179,245円として5,763円、消費税を乗せると6,339円とほぼ地金商の価格と一致することがわかります。

チャート自体がトライアングルを上抜けていることからも、いかにも上がりそうなチャートでしたが、179,245円からの2.3%高となると183,368円となりますので、18万3千円台というのが当面の目安となってきそうではあります。

(2)パラジウム(パラジウムCFD)

パラジウムはプラチナ、ロジウムとともに三元触媒の原料となる貴金属ですが、最近の動きとしては2016年1月に底を打ち、2018年8月の押し以降は驚くべき急角度での上昇を続けています。

こちらも最初にチャートを見てみましょう。月足チャートで参考にプラチナ(XPTUSD)を重ねて表示しています。

(チャート提供:サクソバンク証券)

緑と赤のローソク足がパラジウムで価格軸は右側、青のローソク足がプラチナで価格軸は左側です。

金価格の上昇に比べて、パラジウムは更に上昇していますし、逆にプラチナは最近でこそ上がっているものの、それまでは下げ続けていると言っても良いでしょう。このプラチナとパラジウムの価格の違いは、三元触媒と密接な関係があります。

ディーゼル車ではプラチナを中心とした触媒を使い、ガソリン車ではパラジウムを中心とした触媒が使われます。まだ記憶に新しい事件ですが、フォルクスワーゲンがディーゼル車の排ガス規制に不正を行ったと米国の環境保護庁が発表したのが2015年9月、そして同様の不正が多くのドイツ車で行われていたことが発覚しました。

その後の経緯は皆さんご存知のとおりですが、欧州ではディーゼル車開発が終わりを迎え、着実にガソリン車へと移行する動きとなったわけです。こうした工業需要がプラチナの価格を下げる一方でパラジウムの価格急騰を引き起こしました。パラジウムが直近で底を打った2016年1月は、まさにフォルクスワーゲン事件の直後だったわけです。

ここからですが、既に史上最高値更新中である上にあまりにも高いのですが、こういう相場ではどこまで上がるという見通しほど危険な行為はありません。明らかに高値をつけたことが認識された段階で、押しを探る、押しが入ったら次の高値を探るということが賢明かと思われます。あえて、価格の予想は書かないでおきたいと思いますが、金価格の上昇が続くうちはパラジウムも上昇するという見方は当たらずとも遠からずであると思います。

■来週の注目イベント

世界的に新型コロナウイルスの感染者数増加ばかりがニュースとなっていて、それ以外のニュースがまったく目立ちません。ただ、金融市場の中でも特に日本株の強さは消費増税後の消費の冷え込みに追い打ちをかける今回の動きに対して楽観的すぎるのではないかという懸念があります。

春になり暖かくなれば感染拡大は収まるでしょうが、これまでの国内消費の低迷は来月発表される経済指標に与える影響は小さくないはずで、当面は日本の経済指標と株価を見ておくとよいと思います。

さて、今回は新型コロナウイルスの予防と症状について案内を受けましたので、皆さんにシェアしておこうと思います。予防の段階で済むことを願いたいものです。

*予防*
・ウイルスは26〜27度で死滅するため、温かい飲み物がよい。
・ウイルスはサイズが大きいため通常のマスクで除去できる。
・ウイルスが金属表面に付着すると12時間以上生き続けるため、金属表面に触れた場合は石鹸で手をよく洗う。公衆の物に触れたら手を洗う。
・うがい薬で気管支到達前にウイルスの影響を少なくすること(下記)。

*症状*
・鼻水・痰があれば違う。新型肺炎は鼻水が出ず乾いた咳が出る。
・喉に最初に感染し喉に3〜4日間続く乾いた痛みを感じる。
・その後5〜6日でウイルスは気管から肺に入り肺炎を引き起こす。
・肺炎になると熱が出て呼吸困難(溺れている苦しさ)となる。そう感じたらすぐに医師の診察を受けること。