■オートチャーティストとは

オートチャーティストとはSaxoTraderGOで取引できる商品のチャート分析を自動で行い、確率が高いと考えられる売買戦略を表示する取引支援ツールです。チャート分析はテクニカル分析でも最も基本かつ重要なチャートパターン(各種の反転、継続パターン)、キーレベルパターン(トレンドライン)、フィボナッチパターン(リトレースメント等)が完成した場合、あるいは形成中に一覧表示されます。一覧表示では、各種パターンの詳細、取引を行う場合のターゲット等の情報が表示され、表示する情報をフィルターで絞り込むことが可能です。この売買戦略レポートでは、この一覧表示の中から翌週にも有効と考えられる通貨ペアを毎週3通貨ペア、ピックアップしていくこととします。

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オートチャーティスト・完全ガイド
オートチャーティスト・チャートパターン分析入門

■先週のレビュー

まず、先週のストラテジの振り返りです。先週はドル高のイメージからドル買いシグナルが出ている以下の3つをピックアップしました。

(1)USDSGDの買い(シグナル点灯7月18日)TP=1.3797、SL=1.3587

先週執筆時点のレートが1.36638、その後のレンジは1.35721~1.37447と執筆直後もドル買いの動きが出ていたのですがTPの水準には届かず、木曜金曜と2日続けてのトランプ大統領によるドル高けん制発言に持って行かれました。昨日25日のNY市場でSLのほうががついてしまいましたので-76.8pipsの損失です。

(2)USDDKKの買い(シグナル点灯7月18日)TP=6.4568、SL=6.3472

先週執筆時点のレートが6.40081、その後のレンジは6.34203~6.43916と、こちらは執筆直後こそ良かったものの翌日以降はドル安方向へと反転、そして先週末のトランプ砲で持って行かれた流れはまったく同じです。週明け23日東京市場でSLがつき、結果として-536.1pipsの損失となりました。大台が大きいので損失額のpipsイメージは100pips程度となります。

(3)USDCAD買い(シグナル点灯7月18日)TP=1.3278、SL=1.3110

先週執筆時点のレートが1.31659、その後のレンジは1.30237~1.32887と、このUSDCADのみ執筆直後からのドル高の動きでTPのほうで決まってくれました。早々に執筆当日NY市場でTPがついたことでその後のドル安への反転を免れています。結果としては+112.1pipsの利益です。

今週は1勝2敗、USDSGDの損失分が実質的な損失金額というイメージです。先週の段階ではまだ7月11日以降のドル高トレンドが継続していましたが、まさかその日から2日連続してトランプ大統領のドル高けん制発言が出るとは想定外です。しかも、週末の段階ではすでにかなり下げていましたので、先週の判断のベースとなったドル円もドル高トレンドを否定される結果となっています。先週に続いて今週もドル円の動きについて以下のコラムを見てください。

■トランプ大統領のドル高けん制発言

ドル円は7月11日に5月高値、2015年からの長期レジスタンスを次々と上抜けた動きから、先週執筆日のNY市場まではドル高トレンドが継続していました。しかし、トランプ大統領がドル高けん制発言を行ったことで木曜NY引け間際からトレンドは変調を来たし、今週執筆時点ではドル高トレンドそのものが否定される流れとなっています。

先週時点では貿易摩擦激化にも関わらず、ドル高となっている市場の不整合とも言える状態を保護主義化における「ゲームのルールの変更」というこじつけ的な考え方まで持ち出して、なんとか値動きを理解しようとしたのですが、結局のところゲームのルールは変わっていませんでした。保護主義的な追加関税に加え、自由貿易化における為替調整という2つのいいとこ取りを狙っているように思えます。

その結果として、テクニカルにも大きな変化が起きています。7月11日の段階で2015年の125円台から延ばしたレジスタンスラインを上抜け、その週の週末終値もレジスタンスラインよりも上に位置していましたが、先週の2日連続のドルの下げで週末終値で再びレジスタンスラインの下へと戻して来ています。通常、こうしたトレンドラインや移動平均線と終値の関係を考えた場合、よりコンサーバティブに2本連続で抜けるとそのトレンドが確定したという見方をします。しかし、今回の長期トレンドと週末終値の関係を見ると、1週で終わってしまったということになるわけです。

さらに日足チャートでも変調を来すこととなりました。ドル円は年初来安値から先週までサポートラインに乗った動きを続けていましたが、昨日のNY終値でこのサポートラインを下抜けています。上記の通りで、日足の場合には2日続けて下抜けることで上昇トレンドの終了と判断することになりますので、今日のNY終値もまた110円台であれば確定と考えてよいでしょう。

また材料的にも先週のトランプ大統領のドル高けん制発言に加え、月末の日銀会合における部分的な緩和政策の変化といった思惑や、米欧首脳会談ではEUの譲歩を引き出した米国のことですから、本格化する日米間の通商交渉においても手を緩めるとは考えにくいところです。ドル高からドル安への転換という動きが出るかどうか本日(26日)のNY終値には注目となりそうです。

なお、すべて文字で書きましたが、トレンドラインを引く練習にもなりますし、オートチャーティストのチャートパターンの理解にもつながりますので、ドル円週足の2015年からのレジスタンスライン、そしてドル円日足における年初来安値からのサポートライン(こちらは上昇チャネルでもある)を実際にチャート上で引いてみてください。ブログタイトルの「テクニカル分析に強くなる」近道への一歩です。

■今週の特徴

今週はドルの方向性はもう1日様子を見たいこともありますし、今夜はECB理事会もあってユーロ関連の通貨を選ぶのも悩ましいタイミングです。そこで、今週は純粋にテクニカルな観点からチャートパターンがきれいなものを選ぶこととしました。確率は60%以上のフィルターをかけています。

もう一つ今週の特徴としては、複数のチャートパターンで同方向のシグナルが出ているものを選んでいます。USDSGDでは下降トライアングルとヘッドアンドショルダー、NZFCHFではトライアングルと上昇トライアングル、XAUUSDでは2つの期間が異なるトライアングルとなっています。

チャートパターンの違いや期間の違いと複数の同方向のシグナルはトレンドの発生を強化しやすいものとなります。それでは、順に見ていきましょう。

■今週のピックアップ

(1)USDSGDの売り

USDSGDは「下降トライアングル」の下抜けによるUSD売りです。前回はドル買いでピックアップしましたが、レビューの通りドルは下げへと転じる動きとなり直近ではドル売りシグナルが点灯することとなりました。シグナル点灯後13時間以内にグレーのゾーン上端にあたる1.3531近辺まで下降する可能性が指摘されています。

戦略:USDSGDの売り(シグナル点灯7月25日)執筆時点1.35931
TP=1.3531、SL=1.3678

(2)NZDCHFの買い

NZDCHFは「トライアングル」の上抜けによるNZD買いです。今週のチャートパターンはトライアングルが目立ちますが、トライアングルのパターンは値幅を収束していくチャートパターンですから抜けた後の値幅をある程度期待できるという面もあります。またNZDとCHFは典型的な高金利と低金利通貨の組み合わせですから、買いの方向では動きやすいとも言えるでしょう。シグナル点灯後62時間以内にグレーのゾーン下端にあたる0.6893近辺まで上昇する可能性が指摘されています。

戦略:NZDCHFの買い(シグナル点灯7月25日)執筆時点0.67782
TP=0.6893、SL=0.6729

(3)XAUUSDの買い

XAUUSDは「トライアングル」の上抜けによるXAU(金)買いです。抜けてから既に思惑通りに動いていますが、まだまだ狙えそうなチャートパターンです。シグナル点灯後24時間以内にグレーのゾーン下端にあたる1249.84近辺まで上昇する可能性が指摘されています。

戦略:XAUUSDの買い(シグナル点灯7月25日)執筆時点1232.19
TP=1249.84、SL=1218.20