■SAXO TradingView

SAXO TradingViewのチャートは多くのプロダクトをチェックできること、テクニカル指標や描画ツールが豊富なことから、チャートの分析には欠かすことができないものとなっています。当レポートにおいてもTradingViewのチャートを利用しています。概要は以下のページからご覧ください。

TradingView概要

■先週の振り返り

先週はAUDNZDとEURCHFの2つを取り上げました。その後、各金融市場は大きく動いていますが、それぞれのその後の動きを見ておきます。

(1)AUDNZD

AUDNZDは「金融政策決定会合で0.50%の大幅利下げを行い、将来的なマイナス金利を視野に入れた発言」を背景に大幅安となっていましたが、NZDの長期的な下げを想定し「AUDNZDは買い戻しが継続しやすい」としました。

その後のAUDNZDは、上抜けた下降チャンネルのレジスタンスがサポートとなり、本日時点でも底堅い動きを続けています。長期的なAUD>NZDという強さの序列は当面変化はなさそうです。

(2)EURCHF

EURCHFは「欧州の景気減速懸念と次回ECB理事会における緩和の可能性」そして「英国の合意無き離脱の可能性」もEURにとっての悪材料となっていることから「EURCHFは引き続き下降チャンネルの中での下げを継続」する見方を示しました。

その後のEURCHFは想定通り年初来安値を更新中です。イタリアにおける10月総選挙実施思惑も新たなユーロ売り材料となっていますので、長期的に「1.07水準を試しやすい」地合いには変わりはないでしょう。

■今週の注目銘柄

今週は株式市場からS&P500、そしてFXからはGBPJPYを取り上げます。

(1)S&P500

まずS&P500ですが、株価指数を見る前に以下のチャートをご覧ください。

これは米国10年債利回りと同2年債利回りとのスプレッドの日足チャートです。

昨日のニュースでは2007年以来12年ぶりに長短金利の利回りが逆転し、逆イールドとなったことが株式市場の大幅な下げを演じさせる結果となりました。これまでもリスクオフ視点で安全資産である米国債や金に資金が移動していましたが、このような逆イールドは将来的な景気鈍化を背景に起きる現象で、ここに来て多少は改善の見られる米中貿易摩擦が既に年後半の世界的な景気減速を招き、米国もそこから逃れられないという見方が背景にあります。

そして、気をつけなくてはいけないのは、このような逆イールド状態が続く場合、米国は1年以内にリセッション入りすることが過去の経験則です。株価の下げと並行してこのような利回りのスプレッドにも注意する必要があるでしょう。

次に本題であるS&P500ですが、こちらは週足チャートをご覧ください。

上値を抑えているラインのほうがきれいなのですが、サポートも昨年安値と今年6月安値を結んだラインを先週は下ヒゲでトライ、今週はこのままで行くと終値で下回ることが確実な状況となっています。そうなると、もう一段の下げを見込むこととなりますが、長期的には昨年安値と今年高値(史上最高値)との38.2%押しとなる2766.4を視野に入れる展開です。

同水準は今年の3月と6月の押しの水準とも重なりますので、ここを下抜けてくると米国株の上昇トレンドはいったん終焉を迎え、昨年安値と今年高値の半値押しとなる2686.2を目指す流れへと舵を切ってくる動きとなりそうです。9月のFOMCでの利下げが見込まれる中での株安は、投資家不安を誘うステージに入ってきました。

(2)GBPJPY

GBPJPYは本邦個人投資家全体で見るとUSDJPYに次いで取引量が多いことから人気の通貨ペアであることがわかりますが、その理由はボラティリティが高いということが最大の理由です。ボラティリティが高くてもきちんとした資金管理(注文とポジションの管理)をしていれば問題は無いのですが、10月末のブレグジットの期限に向けてまだまだ荒れる可能性が高いため、常に資金管理については意識しておくべきということを最初に書いておきます。

さて英国ではジョンソン新首相になってから、一段と合意無き離脱の可能性が高まりポンドの売り圧力となっていますが、直近では総選挙の可能性も取り沙汰されていて、その場合に与党保守党がが過半数を取れるのかが取り沙汰されていますが、そもそも現時点での総選挙は内閣不信任案可決もしくは議会の3分の2以上の賛成が必要で、そう簡単ではないというのが現実です。

政治的にも不透明な状況下、当面は合意無き離脱の可能性が高いことによるポンド売りの動きと、リスクオフによる円買いの動きがポンド円の上値を抑えやすい地合いが続くという前提で月足チャートをご覧ください。

ポンド円は既に年初来安値を下抜けていますが、長期的に見ると大きな下降ウェッジ(紫)の中で昨年以降は下降チャンネル(ピンク)の中での下げを継続していることがわかります。しかも下降ウェッジのサポートが至近距離にあり、いつ下抜けを試してもおかしくはないと言えます。

長期的には好材料が見当たらない中で、2016年安値の122円台前半をターゲットにする動きとなっていると見ることができそうです。