■SAXO TradingView

SAXO TradingViewのチャートは多くのプロダクトをチェックできること、テクニカル指標や描画ツールが豊富なことから、チャートの分析には欠かすことができないものとなっています。当レポートにおいてもTradingViewのチャートを利用しています。概要は以下のページからご覧ください。

TradingView概要

■先週の振り返り

まず、先週扱ったドル円(USDJPY)とオフシュア人民元(USDCNH)のその後の動きを見ておきましょう。

(1)ドル円(USDJPY)

先週執筆時点では米中通商協議に対する楽観的な見通しに悲観的な見通しをミックスしてきたという状況でしたが、基本的に「108円割れは買い109円乗せは売りという流れを続けやすい」とした上で「下抜けの可能性に注意しておきたい」点を指摘しました。

その後、トランプ大統領が署名するかはわかりませんが米上院で香港人権法案の可決されたり、国防省がが中国のアジア地域における行動を避難したりと、通商協議とは違う分野で中国に対して圧力をかけています。こうなると、間接的に通商協議への影響も否定できず、一段と円高方向への下抜けの可能性が高まってきていると考えざるを得ないでしょう。

(2)オフシュア人民元(USDCNH)

オフシュア人民元(USDCNH)は直近では人民元高の動きが目立ち「テクニカルには78.6%押しの6.90水準に押してくる可能性を考えたいチャート」であることを書きましたが、その後は人民元安へと方向転換しています。

これは米中間の通商協議に暗雲が立ち込めてきたためと考えられ、リスクオフの動きがドル円では円買い、いっぽうで人民元では人民元売りという動きになっています。結果として人民元は対円で着実に円高へと向かっていますが、米中間の協議が遅れていくこととなれば、この傾向が一段と強まると考えられます。

■今週の注目銘柄

今週はFXからユーロポンド(EURGBP)、株価指数から日経225CFDを取り上げます。

(1)ユーロポンド(EURGBP)

ユーロポンドは欧州内では最も取引量が多いクロス取引で、材料的には欧州の景気動向や英国のブレグジット動向等に反応しやすい通貨ペアです。最近では長引く欧州の景気鈍化、そしてブレグジットに対して合意あるブレグジットの可能性が高いとの見方からユーロ安・ポンド高の傾向が続いていました。

直近でも英国の総選挙で与党保守党がリードしていること、ブレグジット等が保守党に有利な選挙戦をすすめること、に反応してのポンド高がユーロポンドにおいても下げる動きを強めていたと言えます。

週足レベルの長期のチャートで見ると現在のユーロポンドはかなり微妙な水準に近づいていますので、今週のユーロポンドは週足チャートをごらんください。

ユーロポンドは今年に入り当初は売りが先行していましたが、その後合意なき離脱の懸念もあってポンド売りが強まり反転上昇を見せました。一時0.93245レベルと2017年高値を上回りましたが、そこからは新値買いに動いた向きのストップも巻き込みながら急速に値を崩し、現時点では年初来安値0.84720レベルにかなり近づいてきています。

12月12日に総選挙がありますので、その前には大きな動きは出にくいとはいうものの、世論調査結果も毎週のように出ていますので、もし与党保守党のリードが失われるようであれば、安値を見ずにユーロ買い・ポンド売りとなるでしょうし、このままリードを続け総選挙でも保守党勝利となれば、年初来安値を割り込むポンド高を見ることとなるでしょう。

現時点ではまだなんとも言えないのですが、長期的に微妙な水準に近づいてきたという認識ではいたほうがよいです。

(2)日経225CFD

日経平均はサクソバンクでCFD取引が可能なので、FXだけを取引している方も是非取引の検討をしてみると面白いプロダクトです。レバレッジが効くため資金効率が高いこと、また売りから入ることも出来ますので、下げ相場で現物のヘッジに使うことも可能です。

日経平均株価は米国の主要3株価指数が史上最高値を更新する中で、一緒になって上げてきましたが、先週あたりから変調を来し米中通商協議に対する懸念が米国株には影響が見られない中で、日経平均と円相場はしっかりとリスクオフの動きをしてきました。個人的にはこれらの動きのほうが実際の市場環境に沿っていると考えていますし、今後一段と協議進展に暗雲が立ち込めるようであれば、米国株も安心してはいられないと思います。

取引時間が長いサクソの日経CFDに動きが近いのがシカゴGLOBEXの日経先物です。ここでは日経先物の日足チャートを見てみます。

チャートを見るとわかりますが、8月安値からきれいに平行線の中での上昇トレンドを続けています。そして今朝の下げで直近10月安値と11月高値の38.2%押しの水準に下げてきていますが、同水準は上昇チャンネルのサポートラインとも重なっていることがわかります。

テクニカルにはこのサポートを維持できるかどうかが注目材料ですが、米中協議の行方が怪しくなってきていることを考えると、いったんサポートを下抜け、半値押しの水準へと下げる流れを考えておいたほうがよさそうです。

■来週の注目イベント

今週から来週にかけても、主要国の経済指標が連日のように発表されるものの、先週にも増して米中間の通商以外での対立が目に付きます。特に上院での香港人権法案可決はトランプ大統領が署名したら、通商協議も決裂につながるリスクが大きいと言わざるを得ず、当面はすべての材料に優先して米中間の外交状態に目を向けるべきであると考えます。

また先週の繰り返しになりますが、21日前後は円高に動きやすい時間帯でもあります。実際の株安と円高の動きから前場が始まっていることを考えると、いったん株も為替も下押しする可能性が高いと言えます。今週の取り扱い通貨ペアではありませんが、ドル円はこれまでの108円台前半での買いが、今回は効かない可能性に注意しておくべきかと思われます。