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■先週の振り返り

先週はトルコリラ円(TRYJPY)と日経225CFD(JP225.I)を取り上げましたので、その後の動きを見ておきましょう。

(1)トルコリラ円(TRYJPY)

トルコリラ円(TRYJPY)は「5月安値の水準から考えれば高い水準にあり、感染者増や中銀による利下げ思惑の動きが、トルコリラの上値を重くしやすい」という見方を示しました。

その後のトルコを取り囲む環境として気になるものとしては、リビア国内における内乱で、トルコとエジプトがそれぞれ異なった勢力に付いていること、トルコの支援する暫定政権側が勢力を盛り返しているものの、エジプトの支援するリビア国民軍にはロシアも支援している等、エジプトが軍事介入を示唆していることなど、政治的な問題を抱えています。

また本日のトルコ中銀会合では0.25%の利下げは織り込み済みというものの、金利差縮小は中期的なトルコリラ売り要因となります。先週執筆日以降の安値は月曜の15.360となり、5月安値と6月高値の半値押しとなる15.425を達成したことで再び一週間前の水準へと戻していますが、引き続き上値の重たい展開を予想しています。

(2)日経225CFD(JP225.I)

日経225CFD(JP225.I)は「状況的には経済活動再開後の第二波が各国で懸念され、短期的には高値も安値も見てもみあい局面入り、状況次第では再度下押しを試しに行く可能性」を示しました。

その後の主要株価指数はナスダックが史上最高値を更新し、日経225もやや買いが先行しましたが、昨日の22823.9を戻り高値に米国の主要株価指数に調整が入る動きとともに一週間前の水準へと押しています。

主な理由としては全米でのデモ活動も大きな要因ですが新規感染者数が急増していることですが、昨日発表された新規感染者数は36000人を超え過去最大となっています。再開した経済活動を停止することは無さそうですが、専門家が議会で警告するなど今後の状況を考えると米国発の株価調整が主要国の株価に影響を与える流れが今後も懸念される状況となります。

■今週の注目銘柄

今週はドル建て金(XAUUSD)とナスダックCFD(USNAS100.I)を取り上げます。

(1)ドル建て金(XAUUSD)

ドル建て金(XAUUSD)は5月に1765.36ドルと2012年10月以来の高値をつけた後は1700ドル台前半を中心とした足踏み状態が続いていましたが、23日、24日と連続で年初来高値を更新し、1779.51ドルと1800ドルの大台を視野に入れる展開となりました。

金価格上昇要因には、実需(工業品、宝飾品)によるコモディティとしての側面と、安全資産としての通貨の側面がありますが、直近の金価格上昇は米国の著名金融機関が出したレポートに2021年のターゲットとして2000ドルの大台を上げていたことと、テクニカルに年初来高値を更新した面があったかと思います。

しかし、米国の株式市場が実体経済とは乖離した楽観相場になっている中で、一部の保守的な投資家はリスクヘッジ手段として株を買いながらも、安全資産の金も買っていると見てもよさそうです。米国内では新型コロナウイルスの感染者が過去最高となる中で、株式市場にも慎重な見方が出始めていると思いますので、そうした点では引き続き金は押し目買いが出やすく、2000ドルとは言わないまでも1800ドルは視野に入れていると見て良いでしょう。

テクニカルには月足チャートをご覧ください。

(チャート提供:サクソバンク証券)

よく出てくる2012年10月以来の高値という言葉ですが、当時の高値は水平線で示した1795.99ドル、ほぼ1800ドルの大台と重なっています。既に2011年の史上最高値1921.13ドルとその後の安値1046.46ドルとのフィボナッチ・リトレースメントはすべて到達し、残すところは100%戻しと史上最高値の更新です。

まずは、上記1800ドルの大台を試し、コロナ後の米国や世界経済に対する楽観的な見方に後退する動きが出てくると、史上最高値更新という可能性も出てくるでしょう。米国だけではありませんが各国で経済活動再開とともに感染者数が再び増えている状況は、少なくとも金価格は支えているという見方は今後も続きそうです。

(2)ナスダックCFD(USNAS100.I)

ナスダックは異常なまでの強さを見せ今月10日につけた史上最高値を更新し、23日には10309.04ドルをつけました。その後は米国内の新型コロナウイルスの感染者拡大で調整は入っているものの、米国の他の腫瘍株価指数であるダウやS&Pと比べてもナスダックの強さが際立っています。

NYダウの高値はナスダックとは1日ずれて9日の27634.0ですが、ダウはそれ以降高値を切り下げている動きに比べ冒頭の「異常」という言葉がピッタリの上昇ぶりを見せました。これはナスダックがハイテク株中心でコロナショックの影響を受けにくい銘柄が多かった上に、ごく一部の銘柄に買いが集中し、それが指数全体を押し上げた結果です。

米国で取引されている普通株5000銘柄を超える中で52週高値を更新している銘柄は、わずかに58銘柄しかありません(6月24日時点)が、そのうち45銘柄がナスダックです。つまり、ナスダックを除くとわずか13銘柄のみが高値を更新している状況で、ナスダックのハイテク株中心、コロナショック特需銘柄といった存在が動きを大きく歪めていると言っても過言ではありませんし、その中の上位100銘柄による指数ですから、他の米国株からも乖離した動きです。

コロナショックの影響を受けにくいとは言っても実体経済は驚くほどの減速ですし、他の企業も個人も大変な状況下で現在の楽観的な動きが果たしていつまで続くのかとなるとやや過熱感が強すぎる気がしてなりません。このあたり、テクニカルにどうなのかをチャートから見てみます。

(チャート提供:サクソバンク証券)

直近の日足チャートですが、現状は4月中旬からのサポートラインに乗った上昇トレンドを続けていると言えます。また水平線はコロナショック前の2月時点の史上最高値ですが、コロナショック前よりも株価が高いという銘柄は上記の通りでかなりレアな銘柄であることを考えると、単純に同水準よりも上の株価を過熱状態とみなしても良いのではないかと考えています。

7月初めにはサポートラインが水平線と交差していますが、仮にその後上昇とレンドに回帰するとしてもいったんはこの水準(9750ドルレベル)への押しが月末までにあるのではないか、という見方をしています。

■来週の注目イベント(コラム)

6月も最終週となり目立った経済指標も多くはありませんが、それでも連日市場はよく動きます。以前書いたことがありますが、日柄的に水星逆行中(水星が地球の公転軌道をインコースから抜き去っていく際に水星が星図上を逆に動く現象)は相場が振れやすいという相関が高いという事実があり、今回は6月18日から7月12日までがその時期にあたります。

また逆行期間中でも最初の一週間は特に振れが大きくなりやすいという傾向が見られ、今回は6月18日から本日までとなりますが、今週に入ってからの値動きを見ていると今回も繰り返したという感じです。2週目以降も決して安心は出来ませんので、7月12日までは各種金融市場の動きには注意が必要です。

そして順行に戻る日(逆行明け)は円高との相関が高いということもありますので7月12日前後の円相場にも注意したいところです。